« 文楽「親しんで作戦」 | Main | 近場おもしろ旅4 鯨求めて熊野灘 »

2006.07.23

近場おもしろ旅3 伏見の十石舟

フロンティアエイジ7月号 第6-7面

近場おもしろ旅3 夏は舟遊びこそ

 伏見の十石舟

  水運拠点の面影残す  風に吹かれて緑を滑る

 屋根つきの木の舟が流れをゆっくりさか上る。長さ7メートルで左右に18の座席がある「十石舟」。かつて淀川の京都~大阪間を行きかった「三十石船」のミニ版で、94年の伏見開港400年祭を機に復活し、伏見観光協会や企業などでつくる「まちづくり会社・伏見夢工房」が運航している。
0607065

 京阪中書島駅から歩いて5分ほど、宇治川の派流にかかる弁天橋から舟に乗った(料金千円)。右側に白壁の酒蔵群が100メートルほど続く。柳や桜など両岸の並木が川面を緑に染め、涼風が心地よい。幕末の坂本竜馬襲撃で知られる船宿「史跡・寺田屋」の下を通り、合流する豪川を経て宇治川との合流点にある終着の三栖閘門へ入る。

 周辺は豊臣秀吉が伏見城築城の資材運搬用に整備した「川の港」の跡。淀川水運の拠点となり、伏見を城下町、宿場町、酒造の町として発展させた。

 三栖閘門は29年(昭和4年)の建設。河川改修で宇治川の水位が下がり、伏見や京都の市街につながる豪川との水位調節が必要になったからだ。建設当時は1日2万隻が閘門を通ったというが、陸上交通の発達とともに水運は衰え、一帯は63年に埋め立てられて公園になった。閘門の脇に伏見と淀川の歴史が学べる資料館がある。

 舟は閘門でひと休みして弁天橋へ戻る。片道3・2キロ、往復45分だが、伏見の昔が目に浮かぶような川旅だった。

 川辺の遊歩道で下駄ばきの若者4人に出会った。1人は黒い着物の「阪本竜馬」、3人は青い羽織を着た「新撰組」。幕末なら敵同士だが「いまは仲良しなんです」と竜馬が笑う。観光PRのために時々歩いているという。木陰で絵を描く人、散策の人も多い。

 「10数年前まではヘドロの臭う川。粗大ごみの回収が始まりでした」。酒蔵を改造した観光案内所兼土産品店「伏見夢百衆」の責任者・永山恵一郎さん(50)の話が信じられないほど、川水は澄んでいた。 (清)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/86012/11065304

Listed below are links to weblogs that reference 近場おもしろ旅3 伏見の十石舟 :

Comments

こんにちは。

京都にこんなところがあるのですか。

川水が澄んでよかったです。

Posted by: ogikubo | 2006.07.27 at 07:28 PM

Post a comment