フロンティアエイジ1月号 第2面より
いい湯だな 近畿の温泉めぐり
紀州白浜温泉・むさし(白浜町)
純白の浜を染める夕陽 「和邸」に寛ぎクエを味わう
雪の色に 同じ白良の浜千鳥 声さえさゆる あけぼのの空 寂念法師

平安の僧がこう詠んだ白良浜はパウダー状の純白砂が幅数十メートル、長さ約600メートルに広がる。夏は海水浴でにぎわい、冬は砂の飛散を防ぐ網が紋様を描く。その浜に近い「紀州白浜温泉・むさし」の部屋から、太平洋に沈む夕陽を眺めた。
玄関前の大門、開放的な3階吹き抜けのロビーをはじめ、館内は木の香いっぱいの数寄屋造り。なかでも「和」を強調して元旦に営業を始めた特別フロア「和邸(なぎてい)」が自慢だ。
和邸は高層の「葵館」にあり、海の風景が一望できる14~16階の計26室。畳や寝具、浴衣も新調し、専任の調理師と客室係を配した。「やさしさを大切にしたおもてなしと一段上質の料理で、満足度を高めたい」と総支配人。当面はプレ営業とし、4月からの本営業に備える。
湯は共同泉源と自家泉源の2種類。ともに透明で浴後のすべすべ感に変わりはないが、露天は塩っ辛くかすかな鉄錆臭があり、大・中浴場は無臭で肌当たりが柔らかい。ほかに泡、低温、サウナの各風呂も楽しめる。
冬の南紀では、やはりクエを味わいたい。天然ものが少なく「幻の魚」とされてきたが、近畿大学水産研究所(白浜町)が養殖に成功し、今冬から安定供給が可能になった。旅館組合は「紀州本九絵」キャンペーンを展開中で、3月まではナベや薄造り、から揚げなどの「クエづくし」を注文できるのもうれしい。
車で40分ほどの南部梅林は今月27日に開園。阪和自動車道が去年11月に田辺市まで延び、京阪神からの車の旅が15分ほど楽になった。 (清)
◆メモ 泉質=含重曹食塩硫化水素泉と含芒硝重曹食塩泉(露天)▽効能=リウマチ、神経痛、糖尿病、慢性婦人科病など
▽JR天王寺―白浜1時間50分。車は阪和自動車道の南紀田辺ICから約25分
▽宿泊は平日1人1万5750円だが「フロンティアエイジを見た」と告げれば1万3000円に(和邸は1人約2万5000円~)。TEL0739・43・0634.
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